建設業の現場監督って激務の割に給料安すぎじゃね?
プライベートの時間全く無いしマジ辞めようかな…
建設業の現場監督という仕事はマジで激務すぎますよね…
そんな僕は過去に5年ほど設備のサブコンとして現場監督を経験しました。
そこでは「現場は生き物」と言われ、
- 「現場は図面通りに収まらない」
- 「毎日にように問題があちこちで起きる」
- 「でも工期は死んでも守れ」
が当たり前に起こる世界で、
「毎日死に物狂いで1日をどう乗り切るか?」
に全力を尽くす日々。
建物が完成した時の達成感はあるものの、長時間労働、激務による疲労や精神的プレッシャーを考えたら「給料安すぎない?」とモヤモヤして
「そろそろしんどいし転職でもするかな…」
と考える人も多いはず。
この記事では、現場の施工管理仕事に疲れてしまって転職するなら大手GC内勤か建設系メーカーがベストな理由について深掘りしていきます。
✔️この記事でわかること
- 現場監督は激務の割に給料が安い原因
- 大手GCと地場GCの賃金格差がありすぎる
- 転職して大手GC内勤か建設系メーカーがベスト
✅この記事を書いてる人
名前:ひでよし 転職4回
社員5人の設備サブコンからプライム上場企業へ転職
年収150万UPと年間休日125日を達成
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現場監督って激務の割に給料安すぎて辛い…現場から卒業して〇〇に転職がベスト
現場監督は激務の割に給料が安い原因
ゼネコンの利益率が低い
国土交通省の「建設関連業の経営分析(令和2年度)」によると、建設関連業の粗利益率は25.41%となっています。
これは建設業関連全ての業態が含まれているので、ゼネコンだけに絞ると10%前後になる水準でかなり低いです。
そもそも利益率25%とか10%って低いの?
日本政策金融公庫の「業種別経営指標」を参照すると、建設業以外の他業種の粗利益率は以下のようになっています。
粗利益率で建設業、特にゼネコンはこれらの業界よりもダントツに利益率が低くなっていますね。
ゼネコンだけで見れば他業種では4倍以上の利益率になる事を考えると、社員に高い給料が還元されるはずはありません。
建設業のビジネスモデル自体が低い利益率の水準で成り立っているため、施工管理の頑張り次第ではどうにもならない現実があります。
ちょっとのトラブルで利益が吹き飛ぶリスクが高い
現場って予算があって、いかに少ない原価で品質と工期を守りながら完成させるかが仕事になります。
しかし、現場は生き物なので常に想定外のトラブルは付き物。
事故や施工不良によるやり直し、搬入時の近隣トラブル、工期遅延など予定していない部分でのお金が一瞬で吹き飛ぶリスクを常に抱えています。
某大手ゼネコンが日本を代表する大型プロジェクトで工期が大幅に間に合わずに数百億円の遅延金を支払って、一瞬にして赤字に転落した例があるように、物件単位の金額が大きければ大きいほどリスクも高くなります。
こういった事態に備え、貯蓄するために給料やボーナスを低く抑えるというループになってしまいます。
会社の規模が小さい
ゼネコンとしての会社規模が小さい場合も給料が安くなりがちです。
建設業には特定建設業と一般建設業という括りがあり、受けられる工事の上限金額が決められています。
特定建設業とは
発注者から直接請け負った工事(元請工事)で、一件につき、そのすべての下請代金の合計額が4,500万円(建築一式工事は7,000万円)以上となる下請契約を締結して建設工事を施工しようとする場合。一般建設業とは
前記以外のときはすべて一般建設業。具体的には次のとおり。
①元請工事をせず、下請として営業する場合
②元請工事であっても、下請を使わず、すべて直営施工する場合
③元請工事であっても、一件の建設工事につき下請に出す金額が総額4,500万円(建築一式工事は7,000万円)未満である場合
一般建設業では元請として工事を受注し、下請に出す工事の総額が4,500万円(建築一式工
事は7,000万円)以上になる場合は、当該工事を請け負うことができません。
会社規模が小さいということは、規模の小さい工事しか受けられず大きな利益を残すことが出来ないというループになっています。
当然売上も利益も少ない状態では、社員の給料が安くなりますよね。
しかも規模の小さい会社では、慢性的な人手不足により現場監督の数が足りておらず1人で2〜3個の現場を管理するという激務になっているのが現状です。
これが忙しくて目が回るのに給料が安くなっている原因になります。
大手GCと地場GCの賃金格差がありすぎる
ゼネコンの平均年収
ゼネコンの平均年収は800万〜900万円と全体の水準としては高い部類に入ります。
サラリーマンの全体平均年収はおよそ440万円程度を考えるとゼネコンの年収はかなり高いことが分かります。
しかしこれはスーパーゼネコンが平均を大きく押し上げており、中堅以下の大多数のゼネコンの年収水準はもっと低くなっているのが現状です。
次項で大手ゼネコンと中小ゼネコンとの賃金格差を見ていきましょう。
大手と中小ゼネコンの賃金格差
スーパーゼネコン
ゼネコンの中で最大手とされるスーパーゼネコンは売上高が1兆円を超える大企業です。
スーパーゼネコンと呼ばれる企業と平均年収は以下になります。
順位・企業名 | 平均年収 |
1位:鹿島建設 | 1,128.0万円 |
2位:大林組 | 1025.0万円 |
3位:竹中工務店 | 989.9万円 |
4位:清水建設 | 977.9万円 |
5位:大成建設 | 963.6万円 |
スーパーゼネコン1位の鹿島建設の平均年収は1128.0万円です。
2位の大林組の平均年収も1,000万円を超えていますね。
3位~5位も1,000万円の大台には届かないものの、全て900万円代後半ですから、いかに高水準かが分かると思います。
ちなみにスーパーゼネコン5社の平均年収は1016.88万円で、ここがゼネコン全体の平均を大きく押し上げています。
準大手ゼネコン
続いて準大手ゼネコンと呼ばれるゾーンになり、売上高が3,000億円~4,000億円以上の企業のことを指します。
準大手ゼネコンTOP5位の平均年収ランキングは以下の通りです。
順位・企業名 | 平均年収 |
1位:前田建設工業(インフロニアHD) | 983万円 |
2位:長谷工コーポレーション | 876万円 |
3位:戸田建設 | 989.9万円 |
4位:三井住友建設 | 862万円 |
5位:安藤ハザマ | 861万円 |
準大手ゼネコンでも上位は、900万円台~800万円後半と高水準であることがわかります。
準大手ゼネコン5社の平均年収は898.4万円で、スーパーと準大手ゼネコンの平均年収が全体の平均をかなり引き上げていると言えますね。
中小・地場ゼネコンの場合
ゼネコンの規模 | 平均年収 |
---|---|
中小ゼネコン | 430万円~480万円 |
一方で、中小や地元密着の地場ゼネコンの場合では、平均年収は430万円~480万円程になります。
主に売上高が100億円以下のゼネコンでは、平均年収もおよそ400万円台が多くスーパーGCや準大手GCの半分以下の年収になってしまいます。
中小・地場ゼネコンは年収では大手に到底追いつきませんが、
- 地元で働きたい
- 家族を大事にしたい
- 地域社会に貢献したい
など、目的が明確にある暮らしを目指す人には、選択肢の一つとして有力な就職先なのかもしれません。
しかし、冒頭でも書いたように、中小・地場ゼネコンでは人手不足の影響で施工管理者の数が激減しており、一人で何個も現場を担当するような事態になっている会社も少なくありません。
低賃金かつ長時間労働の激務による心身の疲労を抱えてしんどくなっているなら、建築の経験を活かした転職で働く環境を劇的に改善させることもできます。
転職して大手GC内勤か建設系メーカーがベスト
大手GCの内勤はオススメ
現場の施工管理に疲れて限界を感じてしまったら、スーパーゼネコンや準大手ゼネコンクラスの内勤職はかなりオススメです。
オススメのゼネコンは以下の売上高でランク付けされているので、とてもわかりやすいですね。
ゼネコン26社の売上ランキングは次の通りです。
順位 | 会社名 | 売上高 | |||
1 | 鹿島建設 | 2兆3,915億円 | |||
2 | 大林組 | 1兆9,839億円 | |||
3 | 清水建設 | 1兆9,338億円 | |||
4 | 大成建設 | 1兆6,427億円 | |||
5 | 竹中工務店 | 1兆3,754億円 | |||
6 | 長谷工コーポレーション | 1兆272億円 | |||
7 | 前田建設工業 | 6,780億円 | |||
8 | フジタ | 5,808億円 | |||
9 | 戸田建設 | 5,471億円 | |||
10 | 五洋建設 | 5,022億円 | |||
11 | 三井住友建設 | 4,586億円 | |||
12 | 熊谷組 | 4,035億円 | |||
13 | 安藤ハザマ | 3,721億円 | |||
14 | 西松建設 | 3,397億円 | |||
15 | 東急建設 | 2,888億円 | |||
16 | 鴻池組 | 2,673億円 | |||
17 | 奥村組 | 2,494億円 | |||
18 | 東亜建設工業 | 2,135億円 | |||
19 | 東洋建設 | 1,683億円 | |||
20 | 鉄建建設 | 1,607億円 | |||
21 | 大豊建設 | 1,560億円 | |||
22 | 淺沼組 | 1,444億円 | |||
23 | 飛島建設 | 1,259億円 | |||
24 | 東鉄工業 | 1,246億円 | |||
25 | 福田組 | 1,119億円 | |||
26 | 銭高組 | 1,076億円 |
このランキングに入るゼネコンであれば、内勤の仕事(設計、積算、施工図、購買、企画等)もたくさんあり、現場仕事から脱したい人には大きな可能性があります。
また内勤であれば、本社や支店への通勤となり毎日同じ場所に出勤できるのもメリットですね。
現場仕事のような暑さや寒さのダメージもなく、天気に左右されることもなく、工程管理にピリピリすることなく、所長の機嫌を常に気にする必要もなく、いつも空調の効いた快適な空間で仕事ができるのってマジでありがたく感じます。
「現場監督をしていた」という実績と経験はゼネコンの内勤者にもあまり多くないので、「現場を知っている」というのは強力な武器になります。
大手・準大手GCの新卒の多くが1年目〜2年目は一旦現場に出てイロハを覚えてから内勤に異動していく流れが一般的にありますから。
それだけ現場を知っているかどうかはGCで働く上では重要な項目ということ。
大手ゼネコンでも図面しか見ない設計や積算の人は、現場のリアルな収まりなど分からない人も割と多いですからね。
その点、元施工管理という職歴があれば、条件さえ合えばトントン拍子に内定が出ることも十分にあり得ます。
大手GCへの転職なら日本最大級の建築業界専門の転職エージェントサービスの建築転職がオススメ。
建設業って職種などの専門性が高くて、一般的な転職エージェントでは扱いが難しく求人に差が出やすい分野になります。
その点、建築転職ならスーパーGCをはじめとした上場企業の非公開求人を多く扱っており、この業界で転職を考えるならまず登録しておいて間違いありません。
もちろん内勤の求人もあるので、希望の条件を伝えてどんな求人(条件や仕事内容)があるのか一度眺めてみるだけでも視野が広がり可能性を感じることができます。
サポートしてくれるエージェントが建築業界に精通しているだけで、各GCの特徴とあなたの適性を見ながら的確なアドバイスを受けられるのが心強いですよね。
建設系メーカーも選択肢の一つとしてオススメ
僕の経験からオススメしたいもう一つが、建設系メーカーでの営業職です。
これまでの建築現場の知識や経験を活かしつつ、年収アップが見込めてホワイトで働きやすい環境を手に入れられるジャンルです。
元現場の内情を知っている人がメーカー営業すれば本当に楽ですよ。
営業トークは現場で必要な材料の話や雑談も現場あるあるばかりです。
現場を知らずにメーカーからスタートで入ってきた人は、現場の独自ルールや雰囲気に馴染めずにいる人も多く見てきましたが、逆の場合は本当に気楽に仕事ができます。
今までは現場全体を把握し、全業者との連携を考えて行動しなかったのが、メーカーになれば自分の商材の話(納期や価格交渉)だけ終われば会社に帰れるので、精神的にもかなり楽になります。
元は現場で発注する側だった人がメーカーの立場になれば、何をいつ納入すればいいのかなど、納期や段取りについてめちゃくちゃイメージしやすいので、かなり働きやすいはず。
しかもメーカーという立ち位置上、現場のような長時間労働や土日出勤はほとんどありません。
その上メーカーの年収ってかなり高い会社が多いので、現場監督出身であれば年収アップをかなり狙いやすいです。
実際に僕が所属していたメーカー営業には、ゼネコン出身の人はたくさんいました。
現場で疲弊して残業が少なく休みの多いメーカーに流れてくる人が本当に多かったです。
転職するなら営業に特化したマーズキャリアという転職エージェントがオススメです。
営業職に特化した転職エージェントです。
業界は同じ建築業でも現場監督から営業へ職種が変わるので、面接でのアピール方法など的確なアドバイスをもらって内定率を上げましょう。
利用はもちろん無料ででき、30秒で簡単に登録完了します。
まずは無料カウンセリングで、建築業での経験を最大限活かせる求人について相談してみてください。
まとめ
現場監督に限界を感じて辞めたいと思うのは、割と普通のことだと思います。
僕も5年間現場監督をした経験があるので本当によく分かります。
その上で、辞めるならこれまでの経験を活かしつつしっかり年収アップできる戦略で転職活動をしていかなければもったいないですからね。
中小や地場ゼネコンでの経験でも十分大手ゼネコンにも需要はありますし、建設に関わりつつメーカーというポジションでもかなり働きやすいと思います。
可能性はいくらでもあるので、色々なパターンを模索してみてください。
また以下の記事では、建築業界あるあるの週1休みでのストレス問題に関して深掘りしています。
関連:週1休みマジ疲れた…会社の休みが少ないストレスを解消する方法
ぜひ併せて読んでみてください。
今回は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました!